当院では、患者さんのお話をよくお聞きするところから診療が始まります。歯科治療は一人ひとり患者さんのお口に合わせたオーダーメイドの治療です。治療が良好に進むためには、患者さんとのコミュニケーションが大切だと考えています。
より良い治療のために信頼関係を大切にしています
お口の中は患者さんに見えません。むし歯の治療にしても歯周病の治療にしても、お口の中の治療は患者さんの見えないところで行われます。患者さんは歯科医師を信頼し、安心して治療を任せてくださるのです。
当院では、見えない治療だからこそ信頼関係を築くことを大切にしています。患者さんに信頼していただき、私たち自身も患者さんを信頼することで、より良い治療を行うことができます。そのために当院では、最初にカウンセリングを行ってじっくりお話し、信頼関係を築くところから始めています。
「左の下の歯が痛い」「詰め物がとれた」「歯がグラグラする」など、初めて来院された患者さんが訴えられることを主訴(しゅそ)と呼びます。治療は、その主訴をよくお聞きするところから始めますが、主訴はあくまでも症状であって原因ではない場合が多いのです。まずは患者さんのお話をよくお聞きし、歯やお口を慎重に診察した上で、本当の問題点を明らかにしていくことが大切です。
最後は患者さんに選んでいただきます
診察の結果、患者さんに状況を理解していただくためにていねいに説明を行い、適切な治療計画をお伝えします。歯科治療ではほとんどのケースで何通りかの治療方法が考えられます。当院では治療方法をいくつかお示しし、それぞれの治療のメリット・デメリットを説明した上で患者さんと共に考え、最適な治療方法を選択していただきます。
患者さんご自身に治療やケアをどのようにしていけばよいのかしっかりご理解いただいてから治療に入ります。患者さんの理解が不十分な状態では治療で一時的に治ったとしても、その後のケアが行き届かなくなり、むし歯や歯周病が再発してしまいます。結果として患者さんの負担が重くなるだけでなく、我々歯科医師にとっても悔しい結果となりますので、お互いに満足できる治療を目指したいと考えています。
一人ひとりの歯やお口の中の症状、そしてご要望がさまざまであるように、歯科診療に求められるものも千差万別です。同じ進行度のむし歯であっても、治療が同じとは限りません。歯やお口の中を本来の健康な状態に戻すためには、患者さんを取り巻く環境や条件に適した治療が必要です。よって患者さんに費用や治療期間などのご質問やご心配など、どんなことでも遠慮なく相談いただきたいのです。
信頼関係を築き上げても、それが甘えや妥協になっては良い治療はできません。歯科治療だからこそ、当院では患者さんに必ずご納得いただいてから治療を始めます。もし納得していただけない場合には治療をお断りすることもあります。
また最初にお話をして足りない部分は後からフォローさせていただきます。お口の状況の変化などから治療計画を変更せざるを得ない場合も、その都度カウンセリングを行います。治療が始まってからの疑問やご要望も、どうぞ遠慮なくお話しください。